どうも、みやえらです。
昨日、私が卒業した国際教養大学の先輩が
初監督を務めた自主制作映画を鑑賞してきました。
2015年の5月から始まった企画で、
クラウドファンディングをやったり(私も出資済み)
同期の友人に脚本を頼んだり、
日々フェイスブックに制作風景をアップしたりして、
1年半後に、ついに実現。
しかも90分なので、
ちょっと短めの映画と変わらぬ長さです。
先輩はもちろん専業ではなく、
おもちゃ系の会社に勤めるサラリーマンの傍ら、
週末映画監督というパッション溢れる先輩です。
ちなみに出身が同じ宮城県なので、
大学の中での県民会で何度かお会いしたことがありますが、
めっちゃおもしろい先輩ですw
で。映画はどうだったんじゃいという。
一番の感想は、
「ああ、コピーライティング
?書きたての人みたいな映画だ」
ということです。
ストーリーとセリフにチグハグなところがあり、
笑うとか泣くとか怒るとかというよりかは、
「???」というクエスチョンマークが出る感じです。
「えっ?今の会話でそんな怒るほどか?」
「えっあの殺された人、そんなに大事だったの?てか上司だったんや」
「両手と犠牲に手に入れた力って、まだ両手あるやん!」
などなど。
映画のメインストーリー
超天才なITマンが取引先に恨まれてしまい、
上司を殺害されたり犯罪者扱いされてから、
真の黒幕である取引先の相手を追い詰めるというものです。
何だか最後らへんは半沢直樹みたいな
下克上感があって面白かったのですが、
どうもストーリーがなめらかにつながっていきません。
何で私のような疑問符が出るのかというと、「描写が足りない」からです。
たとえばその映画では、
主人公の天才くんが取引先にヘッドハンティングされようとしてました。
しかし天才くんは上司の恩義を強く感じているので、
けっこう乱暴な形で断ったんですね。
「俺の居場所を作ってくれたのは、荻原上司だけです!」
と言い切って部屋を出て行きました。
ココでまずクエスチョンマークなわけです。
「居場所とは??」
実は映画冒頭のシーンで、
天才くんが高校の頃、
帰り道に同級生を見つけて遊びに誘ったところ、
「俺らもう高3だぞ。オレはお前みたいな天才じゃねえ!」
といって断られる描写がありました。
たぶん、天才くんはずば抜けて記憶力が高いので、
大量の暗記に全く困らないのではないでしょうか。
一方で暗記に苦労している同級生からは疎まれる、
だから居場所がなく天才ならではの孤独を感じて生きてきた、
ということを伝えたかったのでしょう。
でも、それだけの描写では、
荻原上司がどこまで大切な人か分かりません。
「大学卒業して、就活して、
面接受けて合格した会社の上司、
というだけで、特別な上司ではないんじゃないの?」
というイメージがあるからです。
ここでたとえば、
「何百社と就活の面接を受けたけど、全滅した。。。
そしたら夏にインターンしたベンチャーで
とくにかわいがってくれた荻原さんが声をかけてくれた!『俺のところで、お前の天才なところを生かしてやる!』
と言ってくれて、もう内定は出し終えていたのに
特別に入れてくれた。極貧家庭に生まれて、自分が働かないと
弟の学費が払えない状況だったから、
荻原上司には家族を救ってくれた想いだ!」
みたいなエピソードがちょっとでも入っていれば、
まだ違ったと思います。
- 憧れ
- 尊敬
- 恩義
- 感謝
- 怒り
- 歓喜
人物同士の関係性を描く上で、
感情の描写は欠かせません。
というか感情って目に見えないので、
これでもかってくらい説明しないと伝わらないんです。
例えば、ルフィが常に麦わら帽子をかぶるくらい
シャンクスをめちゃくちゃ尊敬してるのは、
シャンクスが腕を無くしてでもルフィを守ってくれたという
衝撃的な情景描写があったからこそです。
みたいに、漫画のワンピースの初期の人間関係って
ちょっと読んだだけの人も覚えてるほど徹底的に描写されてるんですね。
これは何も、感情や物語だけの話ではありません。
何かを売る時って、お客さんに
商品を買った方が良い理由を伝えますよね。
読んでくれて(聞いてくれて)、
理解してくれて、
納得してくれて、
予算があって初めて、購入の可能性が出てきます。
(すべて満たしてても相手に時間の余裕が無かったら
先延ばしにされたりします汗)
なので、
「理解してもらうには何を伝えれば良いのか?」
「納得してもらうには?」(知りたいことが抜けてないか?)
ここをどれだけキメ細かくリストアップできるか、
そして分かりやすい順番に伝えられるかが勝負になってきます。
子供が自転車に初めて乗る時って、
走り出してから3秒も経たずに
バランスを崩しそうになって足を地につけますよね?
あれは細かい体重移動に慣れていないからです。
何度も転んだり、あるいは
自転車に乗ってる時の
「加速しながらバランスを取る」という感覚に慣れてくると、
バランスを崩さずにスイスイ走り続けることができます。
逆に慣れない間は、
チグハグな動きしかできず、
スイスイと前に進めないのです。
同じように、細かい描写が足りない物語の場合は、
本当は地点Aで止まっているはずなのに
強引に地点Bにストーリーが移動しているので、
まるで瞬間移動したかのような錯覚を起こして戸惑うわけです。
今、あなたが目を閉じて、
2秒後に開けた時に富士山にいたら驚きませんか?(笑)
タイムワープが激しいわけですね。
(タイムワープって死語ですか?汗)
添削のスタート地点はココかなと。
個別コンサルをしている
クローズドメンバーも、
もうじき何かを販売する文章を書く段階に向かいます。
その際に、恐らく真っ先に赤ペンで添削することになるのは
「描写が足りない」
という点になると思っています。
読んでくれて、理解してくれて、
納得してもらうには、
描写の抜けをチェックしてもらう人と
自分で考えて埋める作業が必要です。
あなたのビジネスでも
思い当たる箇所があったら、
参考にしてみてくださいね^^
PS
僕は、「天才」っていうワードに弱いんです。。。笑
憧れがあるんですね。
どうあがいても一生どころか
前前前世にさかのぼっても勝てなそうなモノに。
だから、先輩の自主制作映画に「天才」が出てきた時、
もっと天才っぷりを見せて欲しかったんです。
コメントを残す